ツアー

ZOZO USPGA経験でキャディとして良かったこと悪かったこと

 
2021年 ZOZOチャンピオンシップ

松山英樹プロ優勝で幕を閉じた

そのころ私はカナダ人のマッケンジーヒューズのキャディ

練習ラウンドでは、アメリカ人のブランドン ヘイギーとこれまた外国人キャディの中に溶け込んでいた

(英語がわからないので、笑っていただけなのが実情)

さすがカナダ人だけあって、練習ラウンド気温15℃以下

風ピューピュー

みんなはカッパを着ていた状態なのに、マッケンジーさんは短パン

ヘイギーさんも短パン

 

二人で短パン

キャディはカッパ

ほんと外国人の感覚はマチマチ

 

USPGAに選手についてわかったことを箇条書きしよう

まず上手い(当たり前)

練習グリーンでボールをポン!と置いて打った一発目の転がりの良さ

3メートルを簡単に3連続入れた

お次は10メートル

ラインを読まずに入れた

ワンクラブのアイアンの幅が40ヤードくらいある

ハザードに対してのドライバーが上手い

アプローチはスピンをかけない

簡単にボギー、ダボにしない

怒るが冷静

「キャディ編」
私がキャディとして良かったこと

ラインを聞かれても、なんとなく英語で答えられたこと

フライヤーしやすい日本特有の芝を、重要な場面でアドバイスできたこと

最終日、7番を8番と言って、フライヤーを当て、バーディチャンスにつけさせたこと

そのホールのあと、「ナベ、鼻がムズムズする!ティッシュあるか!?」と言われ、女子ツアーでもらったエリエールの贅沢保湿をキャディバックに備えていたこと

「ディス イズ ジャパニーズ ペイパー!」といい最終日後半で笑いを取れたこと

2日目、雨の中、いろんなサイズのタオルを持って行き、選手の雨嫌いに対応したこと

ラウンド終了あとに英語で「なんちゃらかんちゃら、ドライ グッド!」と誉められたこと

最終日17番でこの試合2回目の番手相談
7番スムーズから8番持ち変えて、ピン横3メートルのバーディーチャンス

18番では「ドライバーでいいか!?」にうなずけたこと

最後の5メートルのパットに、「このピッチマークの横でいいか!?」(ユー ライク ディス?)と聞かれ、「アイ ライク ザット!」大きな声ですぐ返して、不安を与えなかったこと

(たぶん)

「キャディとして反省すべき点」

初日、まさかのラインを3回聞かれ、2回連続カップに入らず、3回目はもうどうにでもなれ!と思いながら答えたこと
(結果バーディー)

2日も3回目聞かれ、1回入らなかったこと

2日の雨の中、選手が185センチもの身長があり、傘の先で帽子を突いてしまったこと

(ソーリー)

普段は女子か倉本プロのキャディをしているため、身長の高さに対応しきれず

キャディバックから物を取り出すときに、傘がぶつからないように保険をかけて高目にさしていたら、「濡れるからもっと下げてくれ!」とプロに言わさせてしまったこと

最後にハッキリと契約を英語で交わしきれなかったこと

以上

あっ!それとあまりに私の英会話ができなかったこと
(推定年齢3才の英語力)

「マッケンジーさん、こんな私を使ってくれて本当にありがとう」

「サンキュー ベリー マッチ!!」
 

 

 


ecc
ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。