ツアー

2019年渋野プロが勝った全英女子オープンのコース

渋野日向子プロが勝ったイギリスのウォーバンゴルフクラブ

私は2016年に柏原明日架プロのキャディとして行っていた

このコースでは岡本綾子プロもメジャーの試合になる前に勝っていて、クラブハウスにその名前が刻まれていたパネルがあった

ウォーバンは皆さんが想像されるような草ボーボーで寒い風が吹き荒れるようなところではなく、ロンドンから1時間以内で行くことができ、日本を思わせるような比較的温暖な気候のところである

(歴史があり、やたら木はデカイ)

私がキャディをして想像できることを、ヤードエージブックからなんとなく説明したいと思う

上の写真は、18番セカンド地点後方から見たグリーン

最終日、確かピンはマウンドを越えた左奥に切ってあったと思う

23ヤードのマウンドが非常にきつく、左からはまず寄らず入らない

しかしセカンド地点からみると、左奥のピンはスタンドの真ん中にあるように見える

これが本来なら罠なのだが、渋野プロはピンを狙ってきている

私だったら右の横に乗せるように言いたいところだが、グリーン右手前の木が、プレーヤーの目に入ってくる

特にドローヒッターや右からの風、フェアーウェイ右サイドからのショットはバンカー越えにもなるし少し視野が狭くなる

実は広そうに見えて狭い

今度は前後の距離勘

マウンドを越えなければ上って凄い早い下りが残るし、キャリーでマウンドを越えてしまうと風がフォローだったりグリーンが固くなっていたりすると、グリーン内に止まる気がしない!

しかし渋野プロのショットはそのマウンドを越えたところに止まった!

まだ下りのスーパー早い切れるスライスラインが残る

多くのプレーヤーは距離を合わし、右横に切れてしまい安全な返しを望む!

しかし渋野プロはあの場面で打ち切った!

優勝!!

あっぱれ!!!

勘違いかもしれないですが、キャディが想像する優勝秘話でした


ecc

ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。