トーナメントでも大昔10ftも有ればとてつもなく速いグリーンだと言われていましたが、昨今はそれだと遅いと言われます。
その時のグリーンだと見た目はこんな感じだと思います。
ベント芝にすれば素晴らしい状態のグリーンです。
しかしながら、現在であれば「もう少し速く…」となります。
それもそうなのですが、スピードを出す為には当然グリーンの状態が良くないと無理です。
最近の夏の天気は猛暑ばかりで、寒冷地用のベントは耐えることで精一杯ですから土の中の根は殆ど無くなっています。
表面的には幸いにも大きなダメージが無いグリーンでも、見えない所は疲れ果てているのです。
ビックトーナメントと言われる試合は基本的には10月から始まりますが、本当は夏のダメージからグリーンは回復していません。
特に標高の低いゴルフ場となると、まだまだ半袖でプレイ出来る気温になることは多々あります。
マイナビの時でもまだ日本芝も青々してますから!
この時でもグリーンの根は新しい根をようやく下ろそうとする時期です。
その以前にスピードを求める為の作業は本当を言えば、グリーンを駄目にしかねない半分は無謀な作業なのです。
グリーンには、硬さを表す言葉でコンパクッションと言う言葉が有ります。
硬さを測る機械は通常2種類ありますが、ここではトーナメントで使う山中式で例えます。
トーナメント聞かれると思いますが、「コンパクションは23で少し柔らかいですね!」とか「25も有り非常に硬く仕上がってます。」とか聞きますよね。
私は秋のトーナメントでは、25ものコンパクションを出すのはまず無理ではないかと思います。
それは先に述べたましたが、根に関係します。
春のトーナメント…特に5月~6月にかけてのトーナメントはコンパクションが軽く25程度上がります。
休眠を終えて養分を蓄えた芝生は春に根を一気に伸ばします‼
春の写真ですが、根も葉も元気です。
春は根がしっかり張った状態でトーナメントが開催されますから、自然とコンパクションが上がります。
それと比べると秋は根がカスカスですから、トーナメントでコンパクションを上げることはとてつもなく難題なのです。
私も現場にいた頃には、良くコンパクションを上げて欲しいと言われました。
当然今のチーフも同じです。
その為に夏のグリーンを如何に守るか?
スピードを求めるべきかコンパクションを優先するのか?
秋のトーナメントより春のトーナメントを経験したいなどと熱い話をしていたのに何故か外では…
雪がちらつき始めました…。
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