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プレジデンツ・カップ (開催直前レポート)

 

FEDEXCUPプレイオフ最終戦のツアー選手権が終了し、ジャスティン・トーマスが完全優勝こそ逃しましたがFEDEXCUPの年間王者に輝きボーナスの1,000万ドル(11億円)を獲得し2016-2017年のシーズンが閉幕しました。
松山英樹選手はFEDEXCUP最終ポイントランキング8位(自己最高位)でPGAツアー4年目のシーズンを終えました。

しかし、熱い戦いは未だ未だ続きます!

今週は2年に一度のプレジデンツ・カップがマンハッタンの摩天楼と自由の女神を望むニュージャー州ジャージーシティーのリバティーナショナルGCで開催されます。日本男児、松山選手も参加します!

プレジデンツ・カップは、1994年にザ・シャークの愛称で呼ばれたグレッグ・ノーマンの提唱で始まった、米国選抜と世界選抜が名誉をかけて戦うチーム対抗戦です。チーム対抗戦と言えば、1927年に始まった米国選抜と欧州選抜が争うライダーカップがあり、ゴルフの世界では「最も盛り上がる大会」とも言われていた。しかしながら、米ツアーなど国際舞台でも活躍をしているオーストラリアや南アフリカ、そしてアジアの選手たちはライダーカップには出場できず、ライダーカップをただただ見ることしかできなかった。そこで、当時世界ランキング1位だったグレッグ・ノーマンがPGAツアーに掛け合い、欧州以外の選手で構成した世界選抜と米国選抜が戦うプレジデンツカップ開催を実現させたのです。

各チームのメンバーは12名。米国選抜は、過去2年間のフェデックスカップポイント(今年度のポイントは2倍)、世界選抜は9月4日時点の世界ランキングによって各10名が選出されました。そして2日後の9月6日、米国選抜のキャプテンを務めるスティーブ・ストリッカーと、世界選抜のキャプテンを担うニック・プライスが、それぞれキャプテン推薦による残りの2選手を発表しました。

米国選抜
1. Dustin Johnson
2. Jordan Spieth
3. Justin Thomas
4. Rickie Fowler
5. Daniel Berger
6. Brooks Koepka
7. Kevin Kisner
8. Patrick Reed
9. Matt Kuchar
10. Kevin Chappell
推薦
11. Phil Mickelson
12. Charley Hoffman

世界選抜
1. Hideki Matsuyama – Japan
2. Jason Day – Australia
3. Adam Scott – Australia
4. Louis Oosthuizen – South Africa
5. Charl Schwartzel – South Africa
6. Marc Leishman – Australia
7. Branden Grace – South Africa
8. Jhonattan Vegas – Venezuela
9. Si Woo Kim – South Korea
10. Adam Hadwin – Canada
推薦
11. Emiliano Grillo – Argentina
12. Anirban Lahiri – India

この対抗戦、実は選手には賞金等は一切入らず、チームの誇りと名誉の為に戦うのです。
しかし選手が選んだ非営利団体や機関に寄付できる寄付金を選手一人あたり約20万ドル(2,200万円)をもらうことができますので、対抗戦の収益は寄付されることになります。

さて、今年の会場であるリバティーナショナルは2006年の独立記念日(7月4日)にオープンしたばかりのコースです。
開業当初は入会金50万ドル(5,500万円)、年会費4万ドル(440万円)という値が付き話題になりましたが、現在の入会金等の情報は非公開になっています。

このコースは、石油精製所、第二次大戦軍需品貯蔵施設、そして直近では産業荒廃地になっていた場所に建てられたのです。
ゴルフ場建設の認可は下りず、先ずは土壌汚染の撤廃からはじめたそうです。
総工費2億5千万ドル(275億円)は、ゴルフ場建設史上最も高いことでも話題になりました。

この素晴らしいメンバー以外の立ち入りが禁じられているコース、建設前の状態が嘘のような素晴らしいレイアウトです。
とにかく、写真をご覧に頂ければわかってもらえると思います。(実際はもっと臨場感があり感動しますよ)

僕は9月24日(日)にプレジデンツ・カップのスコアラー研修のためにコースを訪れました。
開催の準備は完璧に終わっており、24人の選手と10万人を超える観客を待つのみとなっています。

現在9勝1敗1分で米国選抜が圧倒しています。世界選抜は1998年に勝利して以来勝っていませんが
松山選手、ジェーソン・デイ選手を中心に良い闘いを見せてほしいです。

来週は、実際の闘いをインサイド・ザ・ロープで見た自分なりのレポートをお送りします。

オフィシャルカーは何とアルファロメオ!

 

 

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ABOUT ME
フランク 早川
1963年1月生まれ。アメリ生活45年、ニューヨークにてITのコンサルティング会社を営んでいる。ゴルフ歴40年、とにかくゴルフをこよなく愛している。40代の頃はニューヨークで5本の指に入る腕前で今でも多くのアマチュア大会に参戦している。現在のハンデは7と低迷しているが、ニューヨークのアマチュアゴルフ界では知らないものはいない存在。 2003年からPGA・LPGAツアー並びにUSGA Championshipにてスコアラーのボランティアをはじめ、FedexCup Playoff、PGA Championship、US Openの上位グループのスコアラーも任されるようにまでなった。 またTokyo 2020では、ゴルフの競技委員として招待されるまでのレベルになる。米国内のクラブフィッター、ティーチングプロ、PGAプロ、フィジカルスセラピストとの交友も深く、常にゴルフ関係の動向にアンテナを張って生活している。