ツアー

資生堂・JALレディスオープン

今週開催される資生堂・JALレディスオープン。
今年から新たに“日本航空(JAL)”が特別協賛に加わり、大会名も「資生堂・JALレディスオープン」となりました。大会の格式もより高まり、注目度の高い1週間となりそうです。

さて、今回はコースセッティングの中で距離が変更された2つのPAR5ホールを見ていきたいと思います。

No.2  534ヤード  PAR5

ほぼストレートのPAR5。
昨年までは496ヤードと飛距離が出る選手なら2オンも十分狙えるホールでしたが、今年はティーイングエリアが後方へ下がり、534ヤードに。
フォローの風で、かつ飛ばし屋のごく一部に限り、2オンのチャンスが残るホールとなってしまいました。

見ての通りティーショットは左右のバンカーの間が狙い所。
ティーイングエリアが下がったことで、バンカー越えが難しくなり、右バンカーのアゴや左の林にかかるリスクも高まりました。また飛距離があまり出ない選手にとっては、左バンカーのアゴ近くに止まる可能性があるのが気になるところ。右バンカー手前のラフに止まるならまだ打っていけるかもしれません。

2打目は多くの選手が左右のバンカーに入らないようグリーン手前70ヤード付近に刻む選択をするでしょう。
左バンカーを越えればグリーンはすぐそこですが、距離がギリギリであれば無理をせず、安全策を取るのが得策かもしれません。


日清都カントリークラブ

No.13  523ヤード  PAR5

こちらもティーが後方に下がり、昨年より長くなったPAR5。
ティーショットは右バンカー中央付近を狙うのが良さそうです。
昨年までは左バンカーのアゴ付近まで行ってしまい、出すだけになる選手も多かったと思います。ただ今年は飛距離の出る選手でも左バンカーのアゴまで行く選手は限られてくるため、少し左寄りにラインを取るのも一つの手かもしれません。

昨年までは左バンカーの左を抜けて2オンを狙うルートもありましたが、今年はそのルートが厳しくなり、2オンを狙えるのはごく一部の飛ばし屋のみとなりそうです。

2打目は左右のバンカー(残り70〜90ヤード)を避ける刻みが多くなりそう。
さらに距離を伸ばしてフェアウェイ50〜60ヤードあたりまで攻めようとすると3Wが必要になる選手も多く、精度の面からもリスクが伴います。
結果として、100ヤード前後に刻むマネジメントを選ぶ選手が増えるのではないでしょうか⁉︎

3打目は砲台グリーンと強い傾斜に要注意。特に右サイドはかなりの傾斜があるため、グリーンを捉え損ねるとボールが大きくこぼれることも。
バーディー狙いよりも、まずはボギーを打たない安全策が必要なホールといえるかもしれません。

今大会ではインコースのラフが長く感じられ、場所によってはウェッジでしか出せないような場所もありました。
左右でもラフの長さの違いがあるため、ティーショットの方向やクラブ選択がより重要になりそうです。

また、今週も気温の高い日が続く予報で、熱中症リスクも心配されます。
練習を抑えながら体調管理を優先する選手が上位に絡んでくる可能性もあります。戦略面だけでなく、コンディション作りも勝負の分かれ目となりそうです。

 

ecc

ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010〜11年は丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2025年は阿久津未来也プロ、山城奈々プロなどを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。