今週のトーナメントは、男子ツアー屈指の難コースとして知られる「宍戸ヒルズカントリークラブ西コース」が舞台。
BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップが開催されます。
この大会は例年、梅雨入り前のジメッとした空気とともに、選手たちの精神力や技術力が問われる“我慢のゴルフ”が展開される大会です。
今年のセッティングはどうなのか?
今回もいくつか見ていきましょう。
No.2 519ヤード PAR5(PAR4)
左ドッグレッグの打ち上げホール。
通常は短めのPAR5としてチャンスホールになりますが、今年は日によってPAR4に設定されるということです。
PAR5としてプレーする場合、ティーショットは右のバンカーとOBに注意が必要です。左の斜面を狙って振っていく選手も多いでしょう。

フェアウェイをキープできれば2オンも狙えますが、10ヤード以上の打ち上げ、また奥に行きたくないという心理から手前の存在が薄くなると、手前のバンカーに突き刺さって“目玉”になるリスクも。刻む場合でも、50〜100ヤード残しのエリアから3打目の距離を考えて打っていきたいところです。
PAR4でプレーする日には、ティーが50ヤードほど前に出される予定ですが、それでも460ヤードの打ち上げ。
落下地点が見えず、グリーンも元々PAR5用のセッティングということで、非常に難易度の高いホールになります。
このホールがPAR4になった場合は、今年は前半からスコアを伸ばし、後半耐えるという展開ではなく、このホールから「耐える」ラウンドになりそうです。
No.12 408ヤード PAR4
ここからが更に宍戸の耐えるホールが続いていきます。
右ドッグレッグの打ち下ろしのホール。2打目は池越えというプレッシャーがかかります。
ティーショットは左右にOBがあり、精度が問われます。飛ばし屋にとっては右斜面を超えて残り数十ヤードまで行くこともありますが、そこからの2打目は傾斜地+池越えで難易度が高いです。もしラフからになってしまったら難易度は更に高まります。
フェアウェイウッドなどで比較的平らな位置に刻む戦略も重要になります。
ラフからの2打目は一層難しく、池、バンカー、そして3打目のことを考えるとグリーンの傾斜のことを頭に入れると色んな考えが選手を待ち受けます。
風やライの読み違えは即トラブル。冷静な判断と的確なクラブ選択が求められるホールです。
この12番以降、ショット1つ1つが次のショット、パットにかなり影響を与えます。流れを乱さず、また先を見過ぎず、一打一打に集中する力が大事になるかもしれません。
今年の傾向:ファーストカット広め=攻めやすい?
今年は例年よりもファーストカット(セミラフ)が広めに設定されています。
そのため、ティーショットが少し曲がっても即ラフの深みにハマることは少なくなっています。
とはいえ、ラフの深い場所は健在で、“出すだけ”になってしまうシチュエーションもあります。
多少の運はあるにせよ、やはりショットの調子が良くないと、上位進出は難しいセッティングと言えそうです。
今週の宍戸ヒルズは、選手たちの冷静な判断とマネジメント力、そしてショット精度が問われるタフな舞台です。
当たり前ですが、難ホールでいかにミスを最小限に抑えるかが、カギになりそうです。
今年はスタートから「我慢」という展開になるのではないでしょうか⁉︎
