ツアー

ネスレインビテーショナル マッチプレーの舞台裏

 

32人から準決勝のベスト4まで残った松村道央プロ

このネスレマッチプレーの初代チャンピオンになったように、プロからはマッチプレーに強い道央と思われている

日本学生の時も決勝で池田勇太プロをくだしチャンピオン

プロでも2回プレーオフをせいして優勝している

私的には、松村道央(まつむら みちお)
改め、

マッチ村 未知王プロにしてもらいたいくらいだ!

それだけここぞ!いうときに、未知数の能力をだす。

3回戦では市原プロがカラーからの10メートルをねじ込んだら、こちらもカラーからの上りのラインをカップから飛び出る勢いで、ど真ん中から入れ返した。

しかし準決勝では藤本プロが、ゴルフの調子の上でショット、パット共に上回った

そのまま優勝

優勝賞金1億円

 

松村プロは負けても、プロの宿命と言っていいテレビインタビューと記者の質問に答える

長く待っていてくれたファンにも1人1人サインをする

 

マッチプレーは勝てば勝つほど嬉しいが、負けたときはそれが何倍もの悔しさとして返ってくる

プロは賞金を稼ぐのが仕事であるが、もう1つ一番大切な仕事がある。

それは

「プロアマ大会」

トーナメントを開催してくれるメインスポンサーや協賛してくる企業
それによって大会が行われている

プロはこれによって仕事場を提供してもらい、賞金を稼げるチャンスがいただける

企業は企業で、企業の宣伝、普段の取引先でお世話になっている方々をプロアマにお招きし、テレビでは伝わらないボールの当たる音、スイングスピード、飛距離の凄さを間近で見れる。

そしてレッスンしてもらったり、チーム戦をしたりでプロの人柄とかを知り、またそのプロを応援し、ゴルフというスポーツを通して親交を深めていく

今回の前夜祭でも壇上に上がるプロのコメントには、招待してもらったネスレさんに対し、ネスレの看板商品
「Kit Kat」
にちなんで
「きっと勝つ」
と言って会場を盛り上げていた。

その二言目には、
「試合も大切ですが、プラスアマでも皆さんと優勝したい」
とか、
「私はプロアマ要員で来ました」
とか言って会場を和ませていた

アマチュアにとってはプロと回れる願ってもないチャンス

トッププロは年の大半を試合やトレーニングで埋まってしまう

ラウンドするには丸1日使うし、最高でも3人のアマチュアとしか回れない

なのでアマチュアもこの一年に一回のプロとのラウンドを楽しみにくる

今回ネスレさんが招待しているプロは、実力もさることながら名声もあり、若手に至っては有望視されているプレーヤーばかりである

それにもう1つ加えるのなら、スポンサーが招いたアマチュアをラウンド中、しっかりとした対応でもてなすことのできる人ばかりかもしれない

あのトム ワトソンさんの講演で言っていたが、プロアマ大会をもっとも重要視し、アマチュア1人1人のラインを一緒に読んだりしてあげているそうだ

私もワトソンさんにそんなことをしてもらったら涙が出るくらい嬉しい

私が倉本プロのキャディとしてやり出した頃から倉本プロもプロアマで1人1人のラインを一緒に読んでいる姿を見てきた

これは倉本プロがアメリカシニアツアーに行った時も流暢な英語でアマチュアを盛り上げていた

そのアマチュアも大喜びし、「ディナーしようよ」
とか「今度近くに来たら家に遊びに来なよ!」

「もうあなたの人格が素晴らしい!スポンサーやりたいくらいだわ」
(全部英語だったけど、たぶんそう言っていたと私は解釈する)

ネスレインビテーショナルがなぜ?マッチプレー方式なのかという所であるが、世界に通用する選手を育てたい!という主旨もあるが、ゲストにプロアマも楽しんでもらいたい主旨もある

普通のトーナメントは、水曜日にプロアマ大会をトーナメントコースで行い、木曜日から日曜日までが試合になる

しかしマッチプレーの場合、水曜日にトーナメントコースでプロアマが行われる

しかしここからがネスレインビテーショナルの画期的なシステム

木曜日は招待されたプロ32人がトーナメントに入る

初日が終わると16人の敗者が決まる
次に進めないので、金曜日は当然予定があいてしまう

そこでその16人は違うコースで行われるフライデープロアマ大会にまわる

そして日曜日
準決勝まで残れなかった12人のプロは、サンデープロアマ大会にまわる

これによって平日に休みが取れないアマチュアもプロと回る夢が叶というシステム

最終日に残れなかったプロの28人はプロアマを2回やってもらい、アマチュアとの親交を深め、そこからまたお互いのプラスになる話に発展していく可能性を秘めている

アマチュアも試合前の調整するプロの真剣な一部分と、試合後のリラックスした状況でプレーする姿の2極を味わえる

ちなみにプロはリラックスしてやったら、ゴルフはめちゃくちゃ上手いですよ。
こんな人、普段のコースで見たことない!という集団ですから!

アメリカシニアツアーでも経験したのだが、アメリカはとにかく移動が大変

試合でその経費を稼ぐのも一苦労

なので、希望者にはマンデー(月曜日)プロアマが用意されてあり、それに参加するといくらかの報酬がもらえる。

火曜日はシード選手ではないプロがメインで出るチュースデイプロアマが用意されている

水曜日は、シード選手が主体のウェンズデイプロアマがある

俗にいう、準シードの選手は、火曜日と水曜日のプロアマにでる可能性がある

倉本プロも火曜、水曜プロアマをし、そのまま4日間の試合をやっていたことが多々あった

アメリカのシニアツアーのほとんどは予選落ちがない78人でやるので6日間ゴルフをやることが決定する

そして終わればまた大陸移動!

強靭な肉体と体力がないとアメリカツアーはやっていけない

 

このように、世界的にみてもプロアマ大会は試合の重要な位置を占めている

ゴルフを通して、アマチュアとプロが1つのボールを追いスコアをつけ、同じ土俵で出来るスポーツは他に中々ない

しかも約5時間

一緒に回ったら仲良くなるし、その後も応援したくなりますよね

アマチュアがいるからこそ、プロゴルフ界が成り立ち、支えられているのがわかっていただけたでしょうか?

皆さん、ゴルフというスポーツをドンドン始めてみてください

そしてプロゴルファーに教わるのは恐縮するという人は、是非私達キャディを呼んでください

みな、ゴルフが上手いか!と言ったら疑問が残りますが、口だけは上手いですよ

 

なんていったって、プロよりゴルフが上手くないのに、プロにアドバイスをするときがあるんですからー!

世の中、あべこべなこともあるもんです

 

 

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ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。