ツアー

みんなに愛されている最高のコンビ

(写真はGDOニュースから)

先週の「CAT Ladies」で見事に優勝された『服部 真夕』選手。

ご存知かとは思いますが、服部さんは今シーズン開幕2戦目から、9戦連続で予選落ちを喫しているんです。
それもそのほとんどが、ほぼ最下位での予選落ちだったんじゃないかな。
僕の周りの人たちの中でも、

「服部はもう終わったな・・・」っていう人がいましたよ。

あれだけの人が落ちるところまで落ちたんですから、同じような事を思ってた人たちは少なくなかったんじゃないでしょうか。
でもね、世間ではそんな風に思われ、自身のゴルフ人生のどん底とも思える、そんな時でも服部さんは笑ってた。
キャディの後輩、まゆみちゃんも同じような事をブログに書いてたよね。

服部さんとは当然だけど、毎日のように顔を合わせますよ。
彼女は特に誰よりも遅くまで練習するので、会わない日はないくらい。
その時の彼女のあの笑顔は決して“作り笑い”なんかじゃなかった。
いつ会っても、どんな時でも服部さんの目は死んでなかったもん。

あの状況の中、人の事を真っ直ぐに見れる人なんてほとんどいないと思いますよ。
服部さんにとってはきっと、スランプなんてなかったんです。
調子の悪い時も全て含めて、それが自分のゴルフなんだと冷静受け止めていた気がする。
だから久しぶりに優勝した今でも、服部さんは変わらずいつもの服部さんのままなんだろうな(*^^*)

ただね。
服部さんも人間です。
落ち込まない時がないわけがない。

これはあくまでも僕の想像ですが、服部さんがずっと「服部真夕」でいられたその陰には、キャディの「呉本さん」(旧姓)の存在が大きかったんじゃないでしょうか。
くれちゃんはどんな時でも常に服部さんだけを見てた。
服部さんと同じように真っ直ぐな目で。

選手とキャディってね、不思議なもので、最高のコンビになると2人が1つに見えるんです。
服部さんとクレちゃんは誰がどう見ても1つでしたよ。
夕暮れの中、真っ暗になるまで練習してるのはいつもこのコンビなんです。

それは2人じゃなかった。
暗闇の中でも光り輝く最高の“1つ”のチームでした。

そんな、服部さんを側で支え続けたくれちゃんだけど、1度だけ迷った事があったんだって。
あまりの成績不振に、
(もしかしたら、これは自分のせいなんじゃないだろうか・・・)
って。

自分の中の思いと現実との間で葛藤を繰り返す毎日を過ごしていたそんな時に、くれちゃんの気持ちを察した服部さんが、
「呉さん。周りが何を思おうと、今の結果がどれだけ続こうと、私は呉さんと優勝したいからね」
と言ったそうです。

もちろん僕は昨日、愛ちゃんと共に逆転優勝を目指しました。
でもね、心のどこかでは思ってたんです。
(服部さん、くれちゃん。絶対に崩れるなよ!)と。

僕だけじゃない。
そう思っていたのは他にもたくさんいたはずです(^-^)

それだけ2人はみんなに愛されている最高のコンビだから♫

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(写真はGDOニュースから)

 

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ABOUT ME
梅原 敦
1974年4月5日生まれ。京都府出身。 1998年の「つるやオープン」より藤田寛之プロとコンビを組み、15年間右腕として専属キャディーを務める。 藤田寛之プロとのコンビでは14勝をあげ、賞金王、海外メジャーなどでも常に横にいた。 2014年からフリーとなり、2015年サントリーレディスオープンでは成田美寿々プロとのコンビで優勝。 2016年では日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップにて、塚田 陽亮プロとコンビを組み優勝をあげた。 2017年日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯では李知姫プロキャディとして通算22勝目をあげる。 ブログ:http://atsushi-umehara.com/