ツアー

大東建託・いい部屋ネットレディス 振り返り

先週の女子ツアーは福岡のザ・クィーンズヒルゴルフクラブで開催された
「大東建託・いい部屋ネットレディス」。

練習ラウンドから「スコアは出やすいのでは?」と思わせるコンディション。
大会側も意図的にスコアを出させたいセッティングを用意してきましたが、実際の4日間はどうだったのか⁉︎
コンディションと流れを振り返ってみたいと思います。

初日  穏やかな風と重いグリーン

毎年恒例、朝6:00のトップスタートで始まったこの大会。猛暑を考慮したこの早いスタートが、この大会の特徴でもあります。

この日はほとんど風がなく、
「今日はビッグスコアが出るかも?」という予想もありました。ところが、終わってみればトップは6アンダーが6名。

グリーンは柔らかく止まりやすかったものの、
その分転がりが重く、タッチが合わずにスコアを伸ばしきれなかった選手も多かった印象です。

2日目  一転して、難しい“東風”が吹く

この日は朝から東風が強く吹き続けました。
この風向きは多くのホールで横風になり、
球筋によってはフォローにもアゲンストにもなり得る、難しい風でした。

初日の結果を見ると予選のカットラインは4アンダーになるかと思われましたが、
結果は2アンダー・60位タイ。
これは風の影響があったからでしょう。

また、この日は初日トップにつけていた小祝さくらプロが9ホールを終わったところで棄権。
もし彼女がそのまま出場していたら…と考える選手もいたかもしれませんね。

3日目  読めた者と読めなかった者

3日目も風は前日とほぼ同じ方向から吹き続けました。
昼間は気温は高いものの、風があり、朝早いスタートにも助けられ、プレーしやすさはあったかもしれません。


日清都カントリークラブ

しかしプレーしているときには風は厄介。
自身の調子やしっかりと風を読めた選手たちはスコアを伸ばし、読めなかった選手たちは苦戦を強いられる、“読みの技術”が問われた一日となったかもしれません。

最終日  風に慣れた上位陣がビッグスコア

最終日も引き続き風が強く吹く1日でしたが、
3日間同じような風が続いたことにより、
上位にいた選手たちはしっかりと対策・修正をしてきた印象です。

さらに、この日はピン位置も比較的攻めやすいセッティング。
大会側の「スコアを出させたい」という意図が形になり、調子の良い選手たちはビッグスコアをマークしました。

暑さに関しても、雲に日差しが遮られる時間もあり、この日もプレーしやすい1日だったかもしれません。
若干暑さに対して麻痺しているかもしれませんが…😅

ベテランの意地! 渡邉彩香プロが3年ぶりの優勝

そんな中、見事優勝を飾ったのは渡邉彩香プロ!
若手が次々と台頭する女子ツアーの中で、ベテランの底力を見せた3年ぶりの勝利でした。

今シーズンは渡邉プロをはじめ、穴井詩プロと全美貞プロ、申ジエプロと藤田さいきプロ、永峰咲希プロと木戸愛プロのプレーオフなど今年はベテラン勢が優勝争いに度々絡んでくる活躍が目立ちます。
道具やトレーニングの進化で長くプレーできるのもありますが、やはり経験による対応力があるのでしょう。

次戦までオープンウィーク。再び熱い戦いを!

女子ツアーは今週、4月から続いたツアーの束の間の1週間のオープンウィーク。
心身の調整やスイングの見直し、地元でのリフレッシュなど、選手たちにとって大切な時間となれば良いですね!
メジャーの全英女子オープンに行っている選手は休みがないですが…

また次戦から後半戦!
どんなドラマが待っているのか⁉️

 

ecc

ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010〜11年は丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2025年は阿久津未来也プロ、山城奈々プロなどを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。