ツアー

ヤマハレディース葛城 振り返り

今年もヤマハレディース葛城が終了しました。例年に比べてグリーンの状態や天候が違った今回の大会。各ラウンドを振り返ってみたいと思います。

柔らかく、遅めのグリーンが勝負を左右

まず全体を通して印象的だったのが、例年よりもグリーンが柔らかく、スピードが出ていなかったという点。もちろん、それでも十分速いのがツアーのレベルですが、葛城特有の硬くて速いグリーンをイメージしていた選手にとっては、少し感覚が狂ったかもしれません。

1stラウンド:雨が影響した初日

初日は午前組が雨の中でのラウンドとなりました。ボールに泥が付きやすく、運に左右される場面も多かったのではないでしょうか⁉︎
午後組は雨が止んだものの、地面がぬかるみ、プレーに影響が出た選手もいたかもしれません。分かりづらいコンディションの中で、どれだけ冷静にプレーできたかがカギでした。

2ndラウンド:午前と午後で大きく変わる風

2日目は朝から晴天。午前組は風が弱く、比較的プレーしやすい状況でした。ただ強風は吹かなかったものの、弱いながら葛城らしいトリッキーな風が迷いが生まれる場面も。考えすぎてうまくいかなかった選手もいたかもしれません。

午後になると、風が徐々に強まり、いつもの“葛城の風”が登場。グリーンが柔らかかったことが救いでしたが、それでも風と傾斜が絡むと一気に難易度が上がりましたね!

3rdラウンド:絶好のゴルフ日和

3日目は風も弱く、絶好のゴルフ日和に。1wayスタートだったため、本来なら午後の上位陣は風と硬いグリーンに苦しむ時間帯ですが、今年はそれがあまり見られず、天候に恵まれた選手たちがスコアを伸ばす展開に。

一方、下位の選手たちは調子が上がらない中での葛城。グリーンの傾斜が強いこのコースでは、ショットの少しのズレが命取り。天候が良くても簡単にはいきません。

観戦に訪れたギャラリーの方々は、暖かい1日だったこともあり、桜とともに春のゴルフを満喫できたのではないでしょうか⁉️


日清都カントリークラブ

最終日:不安定な天気を乗り越えて

最終日は雷を含む雨予報があり、運営側もさまざまな対応を想定していた様子。そのため2wayスタートとなりました。

実際には雨は一時的に強かった場面もありましたが、それほど強くなく、昼頃からは雨が止み、薄日も差すコンディションに。後半スタートの選手にとっては、思ったよりもプレーしやすく、流れに乗れた選手は良いプレーができたことでしょう。

穴井詩プロ、2度目のヤマハ制覇!

優勝した穴井詩プロは、ヤマハ歴代優勝者のひとり。葛城との相性の良さが光りましたね。最終日の最終組はベテラン揃いのペアリング。多くのファンというより選手に希望を与える組み合わせでもありましたね❗️

女子プロゴルファーの現役期間が長くなっている今のツアーを象徴するような戦いだったと思います。
今年は昨年のポイントランク上位陣がアメリカへ渡った影響で、“ベテランvs若手”の試合が数多く見られるかもしれませんね!

最後に:メジャーでなくとも魅力ある大会

グリーンのスピードは例年より落ちていたとはいえ、それが逆にバーディーが出やすく、選手にもギャラリーにも楽しめる展開を生んだように思います。

来年のヤマハレディースも、どんなドラマが待っているのか楽しみですね。

プラスして選手、キャディーの関係者は“葛城の美味しい食事”を楽しみにしていることでしょう❗️

 

ecc

ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010〜11年は丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2025年は阿久津未来也プロ、山城奈々プロなどを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。