ツアー

フジサンケイクラシック

今週のツアーは男子がフジサンケイクラシック、女子がゴルフ5レディスです。男子ツアーの会場に来ていますので、今年も少し変わった富士桜カントリー倶楽部を覗いてみましょう。

No.12  480ヤード  PAR4

ティーショットで打ち上げ、2nd地点から打ち下ろしに見えますが、実際は打ち下ろしていない右ドッグレッグのPAR4。今年も一般営業のOUTとINが入れ替わっています。そして最近の富士桜の名物と言ってもいいかもしれませんが、毎年1つ改造があります。今年のそれがこのホールです。一般営業だと3番ホールのPAR5として使用されているのでグリーンが難しいのですが、改造で更に難しくなりました。PAR5でも少しのミスで簡単にボギーが出ていたホールですから、いくらティーイングエリアが前に出たからといっても大会ではPAR4。メチャクチャ難しいです。前振りが長かったですが、まずティーショットから見てみましょう。正面の高い木が目に入ります。高いボールを打てる選手なら木をターゲットにして上を越えて打つことは可能でしょう。ただボールが高くない、もしくは飛距離が出ない選手はその木に当たってしまう可能性がありますので、木の左右どちらかから攻めていくことになります。右から攻めて行く場合は飛距離が出れば2打目が短いクラブで打てますので、狙いとしてはこちらから狙って行く選手が多いと思います。ただ右に行ってしまった場合は林に、また良いショットを打っても飛距離が出ていなかった場合は

このような感じでグリーンと被って直接狙えません。20〜30ヤードほど大きく曲げて狙うことしかできないでしょう。一方で木の左を狙ってティーショットをした場合、注意するところは左の林へ打ち込んでしまうこと。少し捕まった良いホールが林までは行かないにしても、強い傾斜で右に戻って来ずに少しだけラフに入ってしまうこともあります。それが厄介なところでもあります。というのもグリーンまで見渡せるアングルが良いのにも関わらずライが悪いということ。ラフが長かったり、木の根っこということもあり、出すだけになることが多そうです。グリーンを狙う2打目はやはりフェアウェイからではないと話にならないでしょう。2段になったグリーンもアンジュレーションがあり難しく、更にグリーン周りも厄介なところが多くあり、フェアウェイから打てないのであれば無理してグリーンを狙わず、刻んで100ヤード前後の3打目でピンを狙い、このホールをあわよくば1パットのパーを考えたほうがボギーでもストレスなく通過できるのではないでしょうか?元々PAR5のグリーンですからPAR4のグリーンより難しいのが当たり前。スコア上はボギーでも気持ちを上手く切り替えて、このあと続く難関ホールを乗り切って欲しいですね。


日清都カントリークラブ

No.14  600ヤード  PAR5

打ち下ろしでグリーン手前から左側に大きな池があるPAR5。以前、大会では1つ前のティーイングエリアからPAR4のホールとして使用していました。当然、難易度が1番高いホールでしたが、PAR5となった今でも難しいホールです。それでは細かいところを見ていきましょう。まずティーショットですが、飛距離が出る選手なら左に見える木の上を狙い、バンカー越えも可能です。ただ飛距離がが出ない選手は右バンカーに向かって打っていくことになりそうです。

2打目ですが、昨年できたポットバンカー2つがこのレイアップの2打目を難しくさせています。左ラフにある110ヤード前後にある1つと75ヤード前後にあるものです。グリーンの縦幅45ヤードほどあるので、110ヤード付近のバンカーに入らないようにするとエッジまでは130ヤードほどになってしまいます。奥ピンで距離を残し過ぎてもPAR5としては難しい3打目になりますし、またバーディーを取りたいと思ってももったいない感じがしてしまいます。となるとフェアウェイから打てるのであれば2つのバンカーの間80〜100ヤードあたりに刻むのが現実的になるでしょう。3打目は残り距離とピン位置からどうするかということになりますが、ウェッジで狙えるならある程度はピンを狙っていきたいところ。ただティーショットでラフに入れてしまうと2打目から厳しいショットが待ち受けており、簡単にはパーを取ることができません。難しいホールが続く中、スコアを伸ばしたいと思うPAR5をどう攻略するのか⁉︎ここから本当に厳しい戦いが始まります。

No.15  497(478)  PAR4

打ち上げのやや右ドッグレッグのPAR4。一般営業ではPAR5として使用されているホールを今大会でも昨年と同様にPAR4として使われます。まずティーショットは、ティーイングエリアから見ると右フェアウェイとラフの境目を狙えればベストポジション。ただ右側はOBが近く、なかなか狙いづらいところです。左ラフも長いところが多く、厳しいティーショットが要求されます。2打目は距離が残り、しかも打ち上げ。こちらも厳しいショットになりそうです。グリーン全体が左奥から右手前になっているので、クラブ選択に迷ったら短いクラブで右手前からになるでしょう。このあとも厳しいホールが続きますが、このホールも耐えて上がりの3ホールに向かいたいですね。

台風がノロノロ移動してきて今週はずっと雨予報。私が1ヶ月ぶりに復帰したこの試合は果して成立するのかどうか⁉︎今年もメジャー並み、いやそれ以上のセッティングを制するのは誰なのか⁉︎運も必要な我慢大会に注目です❗️

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ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010年からは丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2024年は阿久津未来也プロ、宮里美香プロ、佐藤心結プロを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。