ツアー

「初コンビでむかえるZOZOチャンピオンシップでの気持ち」

ピーター マルナティ

PGAツアーで1勝している世界ランク100位くらいの選手

とは言っても、世界の100位

マッケンジーヒューズさんと違って、豪快な飛距離はないが、ドロー、フェードを打ち分けるテクニシャン

普段は陽気なプロだが、試合になるとどうなるかわからない

ビクビクしながら、初日のティーングエリアに立つ私

しかも雨

選手が濡れたグリップを気にするのか、パターの時どのタイミングまで傘をさしているか?いろいろと気を使う

しかし始まってみると、そのまま陽気な感じ

ヤードをお互いにチェックして、去年マッケンジーさんにここ一番で聞かれたパッティングラインと番手選び

それもどうやらなさそうだ

本人が勝手に決めて自分のイメージで打つ


ハッキリ言って助かった

だが、練習ラウンドから言っていたように、どうやら背中を痛めているようだ

調子が悪い

前半でボギーを重ね、9番ホールではダブルボギーがきた

10番でもボギー

12番でも難しいバンカーから1.2メートルに寄せたがカップをなめてボギー

暗い雰囲気がたちこめる

ここで私はたどたどしい英語で、
「まだ12ホール終わっただけ!明日から3日もあるよ」

と陽気な選手だから励ましの言葉を言ってみた

明るく対応してくれた

ここでキャディは、いいショットになることを期待するが、最悪のあたり損ね

グリーンの端っこにのる

ここでも勇気をふり絞って
「あんな当たりでものったからいいね」

そうしたら、15メートルのパットが入った
(初バーディ)

イッツ アメージング!

だが調子は悪い

あとはヤードを間違えないようにバーディがくることを願っていた

15番で同じ組の小平プロのキャディ大溝さんとグリーンで談笑していた

7メートルのバーディトライ

ここも願っていた

するとプロがいきなり振り返って私を呼ぶ

「なべ、どう思う?」

(えっ!?ライン聞くの?)

私はハッキリ言って、大溝さんに話しかけられていたので、ラインをほとんど見ていなかった

とっさに去年のラインを思い出して、
「ちょっとフック」
と答えた

するとプロが
「右ふちぐらいでいいか?」

私は「オールモストストレート!だからオッケー」
みたいなたどたどしい英語で答えた

入った!!

プロは振り返って
「なべ、おまえのいう通りだったー」
と大きい声で叫んだ

キャディ冥利につきるが、あまりにも大きな声でてれくさかったので、
「もう二度と俺にはラインを聞かないでね!」

と笑いをさそった

この英語、返しが合っているかはピーターマルナティのみぞ知る

18番でもドラマがあったが、また機会があったら書きます

初日はキャディとしては最高の立ち上がりだが、66位

これからこれから!


ecc
ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。