ツアー

今年の葛城ゴルフ倶楽部のセッティング

キャディの原田です。

今週は林菜乃子プロのキャディとしてヤマハレディースオープン葛城に行ってきました。
毎年ちょうど桜が満開の時期に行われるので葛城ゴルフ倶楽部の門をくぐりアプローチを通ると満開の桜がとてもキレイです。


ここ、葛城ゴルフ倶楽部は名匠・井上誠一氏の手による戦略性の高い「山名コース」と、なだらかな丘陵地に広がる「宇刈コース」(HPより)の36ホールでツアーが開催されるのは「山名コース」です。

コースの設計が本当に難しく、面白く設計されています。
周りの地形もコースの一部として設計されてるかのように基本的な風と崖下から吹き上げてくる風、コース内のフェアウェイや池の間を吹き抜けていく風と毎ショット違う風を感じながらショットをします。
グリーンは自然にある全体傾斜と巧みに配置されたアンジュレーションでラインひとつとっても色んな傾斜を感じながらのタッチと読み、次のパットをどこから打つかまで考えて1打を打っていかないといけません。
そして何より1番素晴らしいのは「常に最高の状態に管理されてるコース管理」です。

今週のグリーンの状態は(金曜日時点)コンパクションは22〜23(ピッチマークはちゃんと探せば見つかるくらい)、スピードは11〜11.75と「普段の営業と変わらないセッティング」にしてくださっていました。

練習ラウンドで一緒に回ったハウスキャディさんは普段より遅いかもなんておっしゃってましたがコース管理が常に完璧なのできっとコースを難しくしてスコアが出ないようにするのは簡単だと思います。そうすると傾斜が強すぎて面白いところにカップを切ることができず選手もバーディを狙ったショットができなくなります。グリーン状態の数字は朝の段階でグリーンが乾いてくる午後にはグリーンの硬さも変わってきますから18ホールで柔軟に対応しないといけないです。

今週は普段と変わらないセッティングにしてくださったのでアンジュレーションのコブの奥傾斜にあるピンでもバーディを狙ったショットしていくことができたしグリーンに乗せられなくても計算していけばチップインを狙えます。逆にピンを狙ってミスショットすると絶対寄せられない状態になりナイスボギーを取りに行かないといけなくなります。

戦略性ありまくるこのコースで選手はコース自体の難しさを感じながら挑戦でき、ギャラリーの皆様にもたくさん攻めたショットやバーディパットを見せることができ楽しんでもらえるのではないかと思っています。

何より!普段の営業からツアー屈指の名コースを試合のコンディションで楽しめますのでぜひ葛城ゴルフ倶楽部をご堪能ください!

私もいつか北の丸に泊まって葛城ラウンドしてみたい。


ecc
ABOUT ME
原田 眞由美
1978年9月14日生まれ。 ゴルフのことは全く知らなかった社会人時代に転職して、ミズノオープン開催コースのJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部のキャディに。 そこで幼なじみの谷原秀人プロを再会し、ゴルフツアーの魅力にひきつけられツアーキャディの道へ。 第一線は退いたが、ゴールドジムに通い体力づくりに余念がない。