ツアー

シード権争い

男子、女子、シニアともに来年のシードが決まった。

シニアでは、陳志忠プロが単独3位以上にならなければシード権がなくなる状況で優勝。
(シニアのシード権は賞金ランキング30位以内)

男子では、チャレンジ最終戦で優勝した上平プロが逆転で、来年にレギュラーツアーでやる資格を得た。
11位の野仲プロとは4000円差!
しかしレギュラーツアー残り2戦で逆転滑り込みシード権を決めた額賀プロ。
額賀プロはチャレンジからレギュラーツアーに出る資格を持っていた為に、その枠が空き、野仲プロがその枠に入ることが出来た。

プロの試合は順位と賞金が複雑に絡み合う。

女子ツアーに至っては、最終戦を繰り上がり出場になった賞金ランキング50位の柏原明日架プロが、51位の福田プロに1打及ばなかったものの、同じ順位にいる人数も絡み合って、辛うじて初シードを取ることができた。

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その差、
2万3167円。

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約30万円差で52位の川満プロもシードに入れる可能性が高かったが、柏原プロと同じスコアに終わった。

さらに勝負の熾烈さが伺えたのが、3人の上がり3ホール。
川満プロは、
ボギー、ボギー、パー!
福田プロは、
パー、ボギー、ボギー!
柏原プロは、
バーディー、バーディー、ボギー!

69ホールまでやってきて、残り3ホールが勝負の明暗を分けた形になった。

優勝争いも大変だが、予選通過争い、更にシード争いはもっと過酷。

この最終戦は既にイボミプロが賞金女王を決め、試合は独走体制。ほぼ優勝も決まっているなら、その時間を少し割いて、なんでシード争いをしている選手に注目していただけなかったのだろうか?
彼女達を応援している人達もいっぱいいるはず。
それなのにそれぞれ映ったのが2,3秒!
もう少し違った視点からもゴルフというスポーツをとらえて欲しい。

日本は予選会の放送がほとんどない。
私が体験したのはアメリカの予選会。
18番ホールをあがってくる選手を次々に映していく。
久保谷プロは上がりをパー、イーグル、バーディー!で滑り込んだ。
皆がシビレてスコアを崩していく中、
解説者も「アンビリーバブル!」と叫んでいた。

グリーン横には池があったのだが、選手それぞれが6日間戦った思いがあるのだろう!?
その池にボールを笑いながら投げる人、叫びながら投げつける人、いろいろな人間模様、ドラマが見れた。
そしてそれを放送している。
なんと厳しい現実、厳しい世界と痛感したものだ。

いつも思うのだか、優勝争いしている数人を映すのではなく、もう少し視野を広げていろんな選手を映してもらいたい。

選手それぞれに応援しているファン、家族がいるのだから…。

テレビに映ることによって選手は応援してくれている人の恩返しになるのだから…。

 

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ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。