ツアー

日本女子オープンの障害

まず初めに、

日本女子オープン柏原明日架プロの17番ショートホールに関しての反響が大きいので、

ここで訂正しておきます。

テレビにはプロが何番で打ったか出なかったために、

「なんで9番アイアンで打たせたの?」とか、
「9番だと捕まりやすく、右からの風に乗りやすいだろー!」

と皆様からの言葉を頂きました。

ですが・・・
私の脳裏には、7番で打ってもらうことも考えていました。

結果、その場のおかれた状況、本人の言葉を考慮し、8番アイアンで打ちました。

それと「もっと右に打たせられなかったの?」ということもいっぱい言われましたが、
本人の意思が多少ピンの方に向かっていたかはわかりませんが、
ターゲットをもっと右に取るようには言いました。

しかし、
それをもっと違った言葉、声の大きさ、タイミングで言えば避けられたんじゃないのか?
と言われればそれまでです。

それよりそれまでの彼女のプレーを褒め称えてください。

16番ホール終えて、並み居る世界ランカーを押さえてトップにいたわけですから!

これからに期待です。

その柏原明日架プロも今週のマスターズが、今のところ今シーズンの最終戦になる予定。

現在賞金ランキング47位。(賞金シード50位まで)

この試合で予選を通過しておけば、シードに近づくことでしょう。

日本女子オープンの片山津では、選手を苦しめるセッティングの他にもう一つ選手を悩ませる事があった。

それは「音」と「風」

近くに飛行場があるために、民間機の騒音。

練習ラウンド中のジェット機の音は、それはそれは凄まじいものである。

7484 7485 7486

民間ジャンボジェット機が通過後の風にも要注意。

7488 7489

約1分前後に起こるコース上の乱気流。

練習ラウンド中、飛行機が通過後ドライバーを打ってもらったら、
30ヤードも飛距離が落ち、飛んでいるボールが揺れていた。

なので試合中キャディの私は、空を眺めながら風を読み、飛行機が来ないかも見ていた。

キャディにはその他にも障害が降りかかる。

携帯電話の着信音、通話の声、コンビニのビニールの袋の音、
ペアリングシートを折り曲げる音、ギャラリーの動きと歩く足音。

すべてに気を払いながら選手に合ったタイミングでアドバイスをしていく。

一回私達の目線カメラを付けてもらいたいものだ。

・・・といいながら、女性ばかり見ていたらすいません。

試合中以外のコースチェックでは、
グリーンを見に行くと思わぬタイミングでスプリンクラーからの水吹き出し攻撃。

7491 7492

その水しぶきの間をぬって、グリーンの傾斜をチェック。

最後に、松林に打ち込んだ時の思わぬ植物のチェック。

7494 7495 7496 7497

(毒きのこ?)

これにボールが寄りかかってしまった場合キノコごと打つしかないであろう。

その際、胞子が飛んだ時の目の保護。

具体的にはプロにサングラスを渡す、などである。

結果、試合中の飛行機にも邪魔をされなかったし、キノコのある松林には入れさせなかった。

以上が、最終ホールまで上位にいれた理由である。

これをふまえて、皆さんもいろんな障害物に目を向けてみましょう。

きっと違ったゴルフになるはずですよ。

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ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。