
FD3Sそれは、イタリアの跳ね馬に負けずとも劣らぬ、コーナリングマシン。その心臓に据え置かれるのは、日本の誇る名器13Bロータリーエンジンなのである。1300ccという小柄な体ながら、ツインターボの力を借りて280馬力を生み出し、ブースト圧を少し上げてやるだけで、軽く350馬力を叩きだす。しかしながら、FD3Sの真の魅力は、パワーなどではない。その軽量コンパクトなエンジン故に実現される、50対50という完璧な前後重量配分。フロントエンジンながら、その旋回性能は、ミッドシップにも比肩し、まさに、オンザレーンのコーナリングを可能とする。その走行性能は、言わずもがな、やはりこの車の一番の魅力は、その芸術的、アヴァンギャルドなデザインではないだろうか。流れるような美しいボディーを持ちながらも、その根底に沸々と燃えたぎる、野獣の如きロータリーエンジンの荒い息遣い、彼は、その鎖から解き放たれる時を今か今かと待ちわびているのである。
そして一度、その野獣を解き放てば、勇ましい咆哮を放ちながら、その俊足を飛ばし、Rを2つ越えれば、もうその姿はないであろう。
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