ツアー

さらば、全英よ

全英の歴史の一部と言っても過言ではないスターター・アイバーロブソン氏(74)が、
今回限りでその立場を去ることに・・・

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あの歯切れのよいクリアーな声と独特なトーン。

「ケンイチー クボーヤー!」
「マッシー クラモート!」

今でも耳の奥底でコダマしている。
私も一回ぐらい「ヒロユキー ワタナーベ!」と、コールしてもらいたかった。

最終日に、グループ3人のティーショットを終えたあと、
一人こっそり歩みより、「サンキュー」と言って感謝の意を込めて握手。

朝から夕方までトイレもほとんど行けず、
雨の日も風の日も41年間スタートティーにいた彼。

握手した彼の手から、長い歳月と全英の歴史を少しだけ感じとることができた。

そんな歴史の重さを感じながら、トロフィーの重さを知る。

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(プロアマのとき、ちょっとだけ拝借してパシャリ!日本人キャディーで持ったのは私だけ?!)

イギリスをあとにする前に、全英は全英だけど、
ゴルフの聖地ではなくテニスの聖地・ウィンブルドンにも足を伸ばしてみた。

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全英ゴルフと違って、芝が青くフサフサしている。

今度は私もこの地を目指してみるか!

錦織圭のテニスブームに乗っかって、
「エアーケイ」

ならぬ

「エアーナベ」

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伝説のテニスプレーヤーの像の前で勝負を挑んできた。

またいつかはこの地に戻ってくるだろう!

こんな私を嘲笑うかのように、ロンドン・ピカデリー前で、
志村けん似の変なおじさんが、工事用の赤いコーンに穴を開け、
トロンボーンのような綺麗な音を奏でていた。

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ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。