ツアー

未来の花咲くキャディバック

 

Tポイントレディスの火曜日

午後から練習ラウンドのはずが、諸見里しのぶプロのキャディバックが届いていない。

他の荷物は届いているのだが、何故か一緒に出したキャディバックだけない。

今、噂になっている宅急便業界の問題があらわれたか…?

相談した結果、届いているニューアイアンのセットを持って練習ハーフラウンド

(肩から掛けているのは諸見里プロのポーチケースタイプの携帯電話。決して私の趣味ではない)

諸見里プロとは、初キャディをし優勝した2009年ゴルフ5を含め、4回目のコンビ。

去年、予選会の最終日、前の組をまわっていた諸見里プロの諦めない姿を見て、キャディをさせてもらうことになった。

3・4年前に痛めた脇腹から体調はだいぶよくなり、やっとスイングらしいスイングができるようになってきたみたいだ。

しかしそれに合うアイアンを模索中

(あれ?左打ちのアイアンも入っている。まさか、わ〰たしピンクのサウスポーに変えてキリキリまいにさせる気?)
そんなこともあってかサービスカーで悩み過ぎて、諸見里プロらしくない帽子をかぶりイメチェンをはかる

(はっきり言って似合っていない)
今回もヘッドは大きいが、シャフトが市販品の60グラム台で軽く振り抜きを重視するか、ヘッドが小さいが、シャフトがスチールで重く振り抜くのが大変だが、打感やアイアンの顔を取るのかお悩み中

 

そんなんで、キャディバックには鉄の花が咲く

 

 

(アイアンだけで17本!あっ、左用入れて18本!)

キャディとは、選手が悩んでいる時に苦労を共にするもの!

こんなの軽い軽い!

とは言ったものの、
「モロミー、さすがに18ホール歩くのはキツイかな!?」

と年老いた私が弱音を吐くと諸見里プロはすかさず、

「たわしさんなら9ホールぐらい行けそう!」

と返してくる。

(私の事をどんな風に思っているんだろう?)

そんな私にジャブをかましビビらせながら、練習ラウンドはカートを借りてくれた(笑)

 

 

試合は初日、

重くフィーリングがよい方のアイアンでいってみた。

しかし最初のショットで大ダフリ!
そのあとは得意のウッドまでのタイミングまでがおかしくなり、5オーバー。

2日目は、

振り抜きが良い軽いアイアンでいく。
タイミングもウッドと合い、2アンダー!

1打足りず予選落ちしてしまったが、パットは以前の転がりが良い勝負強さを感じれるパッティングが見れた。

2日間にわたって、根強いファンが諸見里プロにはついていた。

そのファンにもあり得ないくらい丁寧な対応をするプロ!

私にもクラブを返す時に結納をかわしているんじゃないか?と思わせるくらいの両手返却。

そんな丁寧で人に気を使えるプロがプレーで花を咲かせるのはそう遠くはない。
キャディバックがアイアンで花が咲かなくなった時が、諸見里プロがプレーの開花宣言です!

ファンの皆様、本人が一番今変わろとがんばっていますので、「がんばれ!がんばれ!」と声を掛けず、遠くから温かく諸見里しのぶプロを見守ってください。

私も2009年にファンの方からもらったコインマーカーを試合に付けてのぞんでいます。

じっくり待ちましょう!

 

 

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ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。