ツアー

全英のコースが、全てリンクスと思ったら大間違い!

全英シニアオープン
ロンドンから車で30分ぐらいにあるサニングデールゴルフコース。

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(18番ホールグリーン)
ここから700キロ北にあるセントアンドリュースと違って比較的暖かい。
とはいっても昼の平均気温15度くらい。
雨風になると、手袋にネックウォーマーをしたくらい寒い。
天候が変わると全く様相を変えるホールがある。
特に印象的だったのが1番ホールPAR5

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(1番ティ)
2日目、ティーショットドライバー、セカンド7番アイアンで2オン
4日目、雨でフェアーウェイが柔らかくなりアゲンストの風が吹いた途端、
ティーショットドライバー、セカンドじかドラ!
それでも30ヤードショートした。

同じホールですよ。

フェアーウェイが硬いときは楽々50ヤードは転がり、バウンドは人の3倍以上跳ねる。
ボールが何処に行くか予測もつきません。
しかしキャディは予測してアドバイスする。
予測が外れた時の代償は大きい。
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(雨で中断中のグリーン)

7番ホールは、10メートルも高い所にあるバンカーを目標に見えないフェアーウェイに打っていく。

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(7番ティー側から見た景色)

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(セカンド側からティを見た景色)

8番ホールグリーンの横にある屋敷は、築100年は軽く越えている

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それ以外に、数々の日本ではない形状や植物がトラップとして待ち構える。
コースの至る所にあるフェザー。

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(11番ホール)
この時季は6週間ほど花が咲き、コースを彩る。
しかしここに入ると、リンクスコースによく見られるフェースキューとは違う抵抗がある。
花が咲いていて柔らかく感じるかもしれないが、ぶっとい枝の先に花が咲いている。
打っても何処に行くかわからいし、飛ばない。

それ以外にちょっとした林の中にあるのだが、一見広葉樹に見えるが葉っぱの先はトゲトゲ!

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こちらはセントアンドリュースにも多数存在するゴース。

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ここに入るとボールを探すのも一苦労。

昔、ロストボールになりそうだったので慌ててボールを探しに入ったら傷だらけ!
それ以来全英では長ズボンを履くようにしている。

そしてこの赤杭。

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無理矢理打とうとしても、スタンス取れない、バックスイングできない、スイングできる方向に打ってもずーっと溝。
2クラブの処置をとっても周りはフェザーだらけ。
結局元の位置に戻って打つしかないからOBみたいなもの。

私は全英にキャディで5回来ているが、どのコースも違うし、リンクスではないこのような山岳コースもある。
言えることは、全てのホールに神経を使い、内面的にもタフでいなければならない。

そのことを言いたいかのように、ここの練習グリーンにあるカップ。

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キャディに取ってはボールを拾うのが辛く、カップの縁を傷つけないことに神経を使う。

ABOUT ME
渡辺 宏之
1971年6月21日生まれ。神奈川県出身。 東洋大学を卒業後、スキーのインストラクターをしながら小中学の同級生、久保谷健一がプロになったことでツアーキャディーに。 2002年に久保谷プロの2週連続優勝の後、2003年USツアーに本格参戦。 2004年から倉本プロのキャディーを務め、2006年から07年はアメリカシニアツアーに参戦。 女子ツアーでは服部道子プロ、古閑美保プロ、諸見里しのぶプロのキャディーを務め、優勝に貢献。 2010年、14年ではシニア賞金王、倉本プロの専属キャディーを務める。 2012年、15年には、I・J・ジャンプロのキャディーを務め、中日クラウンズで2度の優勝。 日本で開催されたUSPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、2021年、マッケンジーヒューズで4位。いままで自身アメリカツアー最高位13位を上回る。 2022年もピーターマルナリティのキャディとして2年連続の参戦。 その年、倉本昌弘プロ(67才)のエージシュート「63」のマネジメント力を間近で感じる。