ツアー

ACNチャンピオンシップ 振り返り

先週の男子ツアー、ACNチャンピオンシップは、天候に左右されながらも見応えのある戦いとなりました。
それでは、いつものようにラウンドごとに振り返ってみましょう。

初日

天気は晴れ。コンディションとしては悪くなかったものの、コース内にはぬかるんでいるところもあり、プリファードライが採用されました。

朝のうちは風も穏やかでプレーしやすい状況でしたが、全組がスタートする頃には風が強まり、風のジャッジが難しくなっていきました。
特に三木ゴルフ倶楽部はアップダウンが多く、林に囲まれているため、感じる風とボールが受ける風も高さやタイミングによって違うこともあり、選手たちにとっては風の読みが簡単ではなかったでしょう。

そんな中、アマチュアの小林匠選手が7アンダーで単独トップ。
一昨年の日本学生チャンピオンである彼が見事なプレーを見せ、ツアープロ顔負けの初日となりました。

2日目

この日もプリファードライが継続。天気や風の状況も初日とほぼ同様でした。
途中、カットラインは1オーバーあたりになるかと思われましたが、結果的にはイーブンパー・52位タイの61名が予選通過。

トップはこの日6アンダーをマークした杉浦悠太プロ。
トータル10アンダーとし、2位に2打差をつけて単独首位に立ちました。
とはいえ2位以下は混戦。あと2日あることを考えると、まだまだ優勝しそうな選手を絞ることができない状態でした。


日清都カントリークラブ

3日目

3日間の中で最も風が弱く、ムービングデーは絶好のコンディション。
この好条件を活かし、ビッグスコアを出して上位に上がってきた選手もいました。

そんな中、首位スタートの杉浦悠太プロはスコアを伸ばせず苦しんでいたものの、最終ホールでは劇的なイーグル!
スコアを3つ伸ばし13アンダー、2位に3打差をつけて首位を堅守しました。

雨予報が出ていた最終日を前に杉浦プロは「少しでも差を広げたい」という意識があったのでしょうか⁉︎
一方で、トップまで行けなかった後続の選手の中には「雨なら何が起こるか分からない」と、逆転のチャンスがある最終日に向けてホールアウト後は調整をしていたでしょう。

最終日

ファイナルラウンドは朝から雨。
トップスタートが練習を始める頃は、それほど強い雨ではなかったものの、コース内に水が溜まり始め、整備が追いつかない状態に。

スタート時間を遅らせてのラウンドが検討されましたが、雨脚は次第に強まり、最終的に全組がスタートできず中止に。
その結果、前日まで首位だった杉浦悠太プロが優勝となりました。

前日の18番ホールでのイーグルパットが、結果的にウイニングパットに。
3打差を追いかけるハズだった選手たちにとっては、「今日プレーできれば…」という思いもあったでしょう。
天候次第ではまだまだ波乱がありそうな展開でしたが、自然の中で行うゴルフだからこそのドラマとも言えたかもしれません。

今大会は、昨年と違いラフが長く、予選ラウンドでは風が強く吹き、天候とコースが選手たちを試す1週間となりました。
それを制した杉浦プロの勝負所のショット、パットは見事でした。

賞金王争いやシード権争いもいよいよ終盤。
QT選手たちのラストチャンスも含め、試合数は残り少ないですが、賞金ランクが激しく動くビッグトーナメント。
賞金王争いもどうなるか分からないですね!

 

ecc

ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010〜11年は丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2025年は阿久津未来也プロ、山城奈々プロなどを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。