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ミナベアミツミレディス北海道新聞カップ 振り返り

地元・北海道での初優勝、内田プロが圧巻の完全V!

北海道らしからぬ暑さでスタートした今大会。
月・火の練習日は本州並みの暑さがありましたが、夕方以降はやはり北海道らしい涼しさも感じられ、過ごしやすい1週間に。雨に降られることもなく、天候には恵まれた大会となりました。

初日:スコアを伸ばすなら“この日”しかなかったか⁉︎

4日間の中で最も風が弱く、グリーンも柔らかかった初日。ショットの調子が良い選手にとってはバーディーチャンスが多く、スコアを伸ばす絶好の1日でした。
ただし、短いクラブでフェアウェイから打つとスピンが効きすぎて戻り過ぎる場面も多く、逆にラフからのほうが“程よく止まる”ということも。今年のラフは短めで、悪くないライからはグリーンをしっかりと捉える選手が多かったです。

この初日でスコアを作れるかどうかが、今大会の明暗を分けたといっても過言ではないでしょう。

2日目:一気に“北海道の夏”に様変わり

朝から風が強く、肌寒さも感じる1日。ホールごとに打つ位置や番手が大きく変わるタフなコンディションでしたが、そんな中、首位スタートの内田ことこプロが13アンダーまでスコアを伸ばし、独走状態に。

「風のない別のコースを回っているのでは…⁉︎」と感じるほどの別次元のプレーで、2位以下を大きく突き放しました。


日清都カントリークラブ

3日目:ムービングデーは思いのほか静かな1日に

この日も風は止まず、選手にとっては難しい1日。
ムービングデーとして下位からの追い上げが期待されましたが、ベストスコアは67(-5)。予選を通過してきた上位実力者が揃っていることを考えれば、コンディションの厳しさが伺えます。

内田プロはこの日ダブルボギーなど崩れそうな場面もありましたが、パープレーでまとめ首位をキープ。2位に2打差、3位に3打差、4位に4打差とリードを保ち、優勝争いは最終組にほぼ絞られる展開に。

最終日:内田プロが地元で嬉しい初優勝!

前日までのような強風はなかったものの、微妙な風向きの違いに加え、グリーンは硬くなっていました。フェアウェイからでなければ止めにくいタフな条件。ラフからはクラブによっては20〜30ヤードの転がりを計算する必要があったでしょう。

そんな中、内田プロはスタートホールでチップインバーディー。いきなり流れを引き寄せ、他選手が足踏みする間にリードを拡大。

10番でのバーディー&山城プロのボギーで5打差に。その後、11番では前日のダブルボギーの記憶がよぎるバンカーショットのミスでピンチを迎えましたが、ボギーでしのぎ、続く12番PAR5でバーディーを奪って流れを戻しました。

その後は難しいPAR3の14番ホールでボギーがあったものの、長いパットを沈めきれずとも堅実にパーを拾い続け、最終ホールはバーディー締め。
最終的には2位に6打差をつける圧巻の完全優勝!
地元・北海道での初優勝は、忘れられない1日になったことでしょう。

大会を支えた“コース管理”にも注目

今年の北海道は6月から気温が高く、例年以上にコース管理が大変だったとのこと。
実際にところどころ茶色くなっている箇所も多く見受けられました。
近年は北海道でも日中30℃を超える日が増えており、今後は芝の管理がますます難しくなるのではないでしょうか⁉︎

選手たちの熱戦の裏にある、運営やコース管理の方々の努力にも感謝です。

 

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ABOUT ME
関根 淳
1975年5月24日生まれ。通算3勝。 空気のような、終わってみれば『そう言えばいたなぁ〜』と言われるぐらいの存在でありたい! 2010〜11年は丸山茂樹プロ専属キャディーを務め、2012年からは山下和宏プロ専属キャディーとしてツアーに参戦。 その後フリーで多くの選手のキャディーを務める。2025年は阿久津未来也プロ、山城奈々プロなどを中心に男女両ツアーに参戦。今年も若手からベテランまで色々な選手をフリーでキャディーを務める予定。