-2015全米オープン(総括編)-「今後、日本人選手はいかに戦うか?」

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日本時間の火曜日22:00にシアトルより羽田空港に着きました。
11日間がアッと言う間でした。こんなに時間が経つの早く感じたことはなかったですね。
現地時間と日本時間でかなり時差があり、中々ゆっくりレポート出来ませんでしたが、皆様お付き合い頂きありがとうございました!

皆様の疑問、質問等は以下の3つに集約されるのかなぁ〜と思います。
①松山英樹プロはメジャーで勝つことができるのか?
②なぜ、日本人選手は松山英樹プロしか予選通過できなかったのか?
③今後、日本人選手はいかに戦うか?

①松山英樹プロはメジャーで勝つことができるのか?

私自身、一緒にラウンドしたことはないのですが、

「間違いなく出来る!」が、私の答えです。

ワールドランクトップ100に入る「凄さ」、トップ50に入る「もの凄さ」、しかも松山英樹プロの今のワールドランクは14位ですよ!!
あのガルシアやウェストウッド、ステンソンなど錚々たる選手でもメジャーで一度も勝てていないんです・・・
世界のトップランカーが必死に優勝を狙い、体調・リズムなどすべての標準をココに合わせて来てるんです。

そのような中で優勝争いをし、優勝のチャンスも何度もあった。
今回改めて感じました。松山英樹プロはテニスの錦織選手と同じく、世界でもトップクラスに位置するプレーヤーなので、いつ勝ってもおかしくない。
それは今年のセントアンドリュースでの全英オープンかもしれない・・・。

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松山英樹プロキャディーの進藤大典キャディーも素晴らしいですしね!!
日の丸を背負い、戦うチーム松山「頑張れ!!」
と、心の底から思いました。

②なぜ、日本人選手は松山英樹プロしか予選通過できなかったのか?

今回のチェンバーズベイで思ったのは、やはり「圧倒的な飛距離の有利さ」です。

セカンドショットがウッドやロングアイアンでは絶対に止まらない。フェアウェイにあるのに、どこに外そうか?と考えなければスグにダボ来てしまうもどかしさ・・・。
しかも外す場所も日本では想像出来ない場所から、技術・想像力をMAX出してパーセーブしなければいけない。そういうホールが沢山ありました。
例えばNo.7の右ドッグレッグの打ち上げのpar4。右サイドはグリーン手前まで深いバンカーが続き、入れば出すだけ。
ティーショットでは3パターンが考えられました。
まず全く球筋がイメージ出来ずに「無理だ」と感じた選手はドッグレッグする前の真っ直ぐラインで230〜250ヤードをロングアイアンか5Wで打ち、セカンドショットも同じクラブを使用。100%グリーン上では止まらないので、100ヤード地点まで刈り込まれ戻ってしまい、絶対避けなければならない手前を消し、奥か両サイドに外す。メチャ難しいが必死のパッチで3打目を寄せ、寄らなくても3〜4メートルを絶対入れる。

次に、280ヤード飛ぶ選手が超えるバンカーライン。しかしセカンドショットは4、5、6番アイアンを使用しても絶対にグリーン上では止まらないので、先程と同じ様にparをとりにいく。
そして最後に、キャリー300ヤード超える選手が狙うラインがありました。
このラインを超えると、セカンドショットが140〜150ヤードしか残りません。で、セカンドショットはpwか9アイアンなんです。当然グリーンで止まります。

こういうホールが多く、そんな中で戦う重圧とメジャー独特の雰囲気。
まさしく心技体全てを駆使し、全力で毎ホール毎ホール、いや一打一打MAX集中しなければならない。それを強く再認識しました。

③今後、日本人選手はいかに戦うか?

最後になりましたが、昨年の三井住友VISA太平洋マスターズの時にジャンボさんと食事をご一緒する機会があり、永年思っていた質問をさせて頂きました。
日本人はどれだけ重圧を感じている時でも自分の力で物事を成そうとする。
上手く行かなければ「心技体の心を研磨しなければならない」。

禅宗の教義に通ずるものですが、自分の悟りと現状打破。新たなる壁を越えるには

「自分の力で乗り越えなければならない!」と考える。
宗教観というよりも、ソレが強さであり、当たり前という土壌があると思うんですね。

しかし欧米人の多くは『神の命ずるままに』と考える。
自分は自分のことをやるだけ。後は良いも悪いも神の命ずるままに・・・

言葉は悪いですが、「放り投げる」的な精神があると思うんですね。

この違いは大きいですよ!

全てを背負い、自分なりの価値観や目標、人生観を昇華させて「ゴルフに繋げればならない」と考えるのとは・・・
ゲーリー・プレーヤーの好きな言葉は「忍耐と努力」ですが、日本人が考える「忍耐と努力」とは全く違うものだと思うんですね。
その思いを伝えた時、ジャンボさんは ニヤッ と笑われ、
『焼酎飲むか?』
と言われました。日本のゴルフファンの期待を一身に背負い、戦ってこられたジャンボさんの笑顔に全ての意を感じました。
上手くお伝え出来たか分かりませんが、今回改めて強く感じたことです。

そして今は朝4時30分。

時差ボケで全く寝られません(笑)
まーしょうがないなぁーとは思えません。
何とか寝なければ!
と、こんな時にでも思ってしまう私はやはり日本人です(笑)
朝一便で伊丹空港に参ります。

明日は、世界のトッププロ達のカッコイイ、キャディーバッグ特集と川村昌弘プロ in シアトルを書かせて頂きます。

お楽しみに!

2015全米オープン 写真ギャラリー

↓最終日の満員のスタンドには星条旗をあしらった、お揃いのウェアで観戦

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↓最終ホール2オンするも、3パットし、ジョーダン・スピース選手に敗れたダスティン・ジョンソン選手

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↓勝者のジョーダン・スピース選手を囲み、優勝表彰式が、、、余りにも対照的な場面でした。

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小岸 秀行(おぎし ひでゆき)

小岸 秀行(おぎし ひでゆき)プロキャディー

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1973年11月8日生まれ。立命館大学経営学部中退。
1995年福澤義光プロのキャディーをきっかけに、ツアーキャディの道へ。過去に岡本綾子プロ、星野英正プロ、細川和彦プロなど、2008年から5年間矢野東プロと専属契約。2013年からは川村昌弘プロと専属契約し「パナソニックオープン」優勝。
2018年は主に女子ツアーメインで松森彩夏プロと契約。
通算6勝。

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